歴史を築いた偉大なベーシスト達 第1回
「Stay Home」のゴールデンウイークにいよいよ突入しますが、「On And On」は「三密」とは程遠い安全で快適な環境です。(ご来店していただいた事のあるお客様にはお分かりいただけると思いますが。)

更に現在は換気、消毒、スタッフのマスク着用などコロナ対策を徹底した上ゴールデンウイークも基本的に営業しております。詳しくはスケジュールをご確認ください。

さて!今回は「エレキ・ベース史上偉大なベーシスト達」を語らせていただきます!


エレキ・ベースの誕生は1951年にアメリカのフェンダー社によって開発されたのが最初です。それまでベースは全てウッドベースでした。エレキ・ベースの誕生によりポピュラーミュージックにおけるベースの役割は一変しました。それまでのベースは「一日、十五日」と揶揄されていたように、四分の四拍子なら一拍目と三拍目だけ弾いていればとりあえずOKみたいな風潮がありました。エレキ・ベースも最初はこのようにウッドベースを踏襲した使用法でしたが、楽器自体の難易度がウッドベースと比べると容易な点も重なり1950年代後半から独自の進化を遂げ始めます。「エレキ・ベースの発展=ポピュラーミュージックの発展」と言っても過言ではありません。

現在では通常「ベース」と言えば「エレキ・ベース」の事を指すほど一般化しています。「ウッドベースのお手軽な代用品」から脱却して現在では時にはギターを凌ぐ存在感を発揮する時さえあります。このような地位と認知度を確立するまでは計り知れない数のエレキ・ベーシスト達の試行錯誤と努力がありました。

これから不定期にエレキ・ベースの進化と発展に貢献した数多くの尊敬すべきベーシスト達を一人ずつ紹介させて頂きたいと思います。

あくまでも私、サトーBの独断なのでご了承ください!

記念すべき第1回目に紹介するベーシストは!

ポール・マッカートニー

ポール・マッカートニー!

言わずと知れたザ・ビートルズのメンバーです。1942年生まれ。今年の6月で78歳になりますがバリバリ現役です。作詞作曲にボーカルはもちろんギターもピアノも弾くマルチアーティストですが、最も高いスキルで演奏出来て世間一般の評価も高い楽器はエレキベースです。ヘフナー社のヴァイオリンベースがトレードマークになっています。当時倒産寸前だったドイツのヘフナー社ですが、ポールがそのヘフナー社ヴァイオリンベースを使用したおかげで売れ行きが上がり息を吹き返したというのは有名な話です。また、ギネスブックに「ポピュラー音楽史上最も成功した作曲家」として認定されています。
ヘフナー社のヴァイオリンベース

彼のベースプレイはとにかくメロディアスです。そのスタイルはすでにビートルズの初期の段階で確立されています。ポール自身がヴォーカリストである事が大きな要因となっていると思いますが、メロディーとの対旋律的なベースラインの設定が見事です。
「ラバーソウル」

アルバム「ラバーソウル」に収録されている「Nowhere Man」におけるベースラインなどはその代表的な対旋律の例です。この時代のポピュラーミュージックでは革新的なベースラインです。
「リボルバー」

アルバム「リボルバー」1曲目に収録されている税務署を皮肉ったジョージ・ハリスンの「Taxman」におけるベースの曲自体をグングン引っ張るドライブ感は圧巻です。
「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」

ポピュラーミュージックの金字塔としての評価が高いこのアルバムですが、ポールのベースプレイのクォリティーもアルバムを通して相当高いです。アルバムの最後を飾る「A Day In The Life」は僕が「ビートルズで一番好きな曲は?」と聞かれたら相当悩みながらも一番に選ぶ曲ですが、イントロからジョンのボーカルが入る直前のベースのフィルは鳥肌ものです。
「アビーロード」

この「アビーロード」に収録されているジョージ・ハリスンの名曲「Something」のベースプレイも世間一般には「メロディアスなベースライン」として評価が高いです。しかし個人的な意見だとこの曲に限っては「ちょっと弾きすぎ・・・」と思っています。作曲者のジョージがいない時にベースを録音してしまって、後日ジョージがそれを聞いて「ポール!オレの曲に何て事をしてくれたんだ!」と怒ったそうですが、力関係で優るポールのベースがそのまま採用されたという話は有名です。僕はジョージの気持ちが分かる気がします。少しベースの話から外れますが、ビートルズの曲の中で「Yesterday」についで多くのアーティストにカバーされているこのこの「Something」を、レノン&マッカートニー(ちなみにビートルズではジョン・レノンの曲でもポール・マッカートニーの曲でも「レノン&マッカートニー」とクレジットして共作とする約束が二人の間で成立していました。)の作品だと勘違いしている人が多いようです。当時マイケル・ジャクソンとジョージ・ハリスンが対談した時にこの「Something」の話題になってマイケルが「えっ!Somethingってあなたの曲だったのですか?!レノン&マッカートニーだと思っていました~!」と本人に言ったそうです。可哀そうなジョージ・ハリスン・・・
「スピード・オブ・サウンド」

最後になりますが僕の中でのポール・マッカートニーのベースのベストプレイはビートルズ解散後の彼のバンド「ポール・マッカートニー&ウイングス」の1976年のアルバム「スピード・オブ・サウンド」に収録されている「Silly Love Songs(心のラブ・ソング)」のベースです。単純なコード進行に単純なメロディーの曲ですが、歌のメロディー以上にベースがメロディアスです。普通ならうるさいのですが、そうならずに他のパートと調和しながら見事にベースが曲の骨格を形成しています。ポピュラーミュージックのベースラインとしては最高によく出来た例だと思います。ご存じない方には是非とも聞いていただきたいものです。

更に驚異なのはポールはこの曲に限らず、ライブではいとも簡単そうに歌いながらベースを弾いている点です。曲にもよりますがベースを弾きながら主線のメロディーを歌う事は他の楽器を演奏しながら歌う事よりもはるかに難しい場合がほとんどです。特にポールの場合はメロディーと対旋律的なベースラインが多いので更に難易度は高いです。この「Silly Love Songs(心のラブ・ソング)」もライブではぺろっと歌いながらベースを弾いていますが僕からすると「はー!恐れいたしました!」とひれ伏すくらいすごい事なのです。

「歴史を築いた偉大なベーシスト達」、記念すべき第1回は「ポール・マッカートニー」をサトーBがお届けいたしました。

次回もお楽しみに!(サトーB)

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