Taxi Driver
ついに12月に突入です。
本格的な冬の到来です。
第三波真っ只中のコロナは以前よりも猛威を振るっています。感染者や重症者の増加が収まらない状態が続いていて心配になりますね。基本的なマスク手洗いを徹底して更に、風邪などもひかないように気をつけたいものです。
以前のように「不要不急の外出はなるべく控えましょう」ムードが高まっているので、いま一度「Stay Home Stay With Music」の精神で年末年始を乗り越えるましょう。
「新富町のサウンドオアシス」として名高い当店「ON AND ON」は、以前と同様に感染防止対策を完璧に施して年内は12月28日(月)まで営業しております。
「心と身体を癒す上質なサウンド」のご提案を誠心誠意させていただきますので、ご来店を心からお待ちしております。
映画が大好きな僕は睡眠時間を削って映画を観ます。
この「タクシー・ドライバー」は1976年公開のアメリカ映画で何度も観ていますが、最近また観直して「やっぱり相当面白い!」と思ったので少し語らせていただきます。
今や大巨匠となったマーティン・スコセッシ監督の出世作です。

マーティン・スコセッシ監督
1976年のカンヌ映画祭でも最高賞の「パルムドール賞」を受賞したのでご覧になっている方も多い思います。
ロバート・デ・ニーロ演じるベトナム帰還兵のトラヴィスがタクシー・ドライバーになり夜な夜なニューヨークの街を走り・・・
ここでストーリーを説明するのは野暮なのでやめますが、とにかくロバート・デ・ニーロの演技が自然すぎて怖いです。「本当にごくごく、その辺にいそうな人が・・・」感が半端ないのです。

ロバート・デ・ニーロ
「ゴッドファーザーPartⅡ」「ワンス・アポン・ナ・タイム・イン・アメリカ」など数えたらキリがないアメリカの名優中の名優です。
「レイジング・ブル」でアカデミー賞主演男優賞、「ゴッドファーザーPartⅡ」でアカデミー賞助演男優賞を受賞しています。

ジョディー・フォスター
ジョディー・フォスターは当時13才でこの「Taxi Driver」に出演して脚光を浴びました。
その後、彼女は「告発の行方」「羊たちの沈黙」と2度アカデミー賞主演女優賞を受賞してアメリカを代表する大女優になりました。

Taxi Driver
この「Taxi Driver」は主人公のトラヴィスがじわじわと狂気に向かっていくマーティン・スコセッシ監督の演出が見事です。
さらに全編に渡り流れるトム・スコットのサックスが退廃的な夜のニューヨークを見事に表現しています。ちなみに作曲はヒッチコックなどの作品も手掛けたバーナード・ハーマンですが、本作品が彼の遺作となりました。
スコセッシ監督は親日家で、最近では長年構想を温めていた遠藤周作原作の「沈黙~サイレンス~」が完成して話題になりました。僕は公開時に劇場で観ましたが本当に重厚な素晴らしい作品でした。

沈黙~サイレンス~
以前にインタビューでスコセッシ監督が「日本の今村昌平監督を尊敬していて、かなり影響を受けた」と言っていました。今村昌平監督は「楢山節考」「復讐するは我にあり」などの名匠ですが、今回「Taxi Driver」を観直して、特にクライマックスのトラヴィスが凶行に至り警察官が駆けつける場面での天井からのカットは今村昌平監督からの影響を強く感じました。
その他にもマーティン・スコセッシ監督は、「ザ・バンド」の解散コンサートの模様を記録した「ラスト・ワルツ」や、「ローリング・ストーンズ」の「ローリング・ストーンズ・シャイン・ア・ライト」など音楽映画なども手掛けています。
取り留めのない内容でしたが、久々に「Taxi Driver」を観て思うところを書かせていただきました。(サトーB)