音の呼び方の矛盾
たまには、真面目に音楽の話でもしましょう。
音には名前がありまして、日本では「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド」という言い方が一般的だと思います。

これはそもそもどこの国の言葉がご存知ですか?
 
これはイタリア語なんですね。
イタリアと言えば・・・

※画像と今回の内容は何の関係もありません。イタリアのイメージです〜
 
音の名前は日本語だと「ハ、ニ、ホ、へ、ト、イ、ロ、ハ」となります。現在では日本語を使う事はまずありませんね。「ベートーベン 交響曲 第5番 ハ短調 "運命”」とかクラシックの曲名で調を表記する時に使うくらいですね。
ベートーベン

僕が小学生5~6年生だった時”ウラノ先生”という男性で初老の音楽担当の先生がいました。厳しい先生で僕ら悪ガキ達が悪さをすると目を吊り上げて「いけません!」と言って、右手の指先を鳥のくちばしのようにとがらせて僕らの頭を叩きました。これが結構痛いのですぅ~ 今なら体罰で問題になるところですが、当時は当たり前のように先生にぶたれていましたね。

”ウラノ先生”の怒った目つきがベートーベンに似ていたので、僕たち悪ガキ達は影で彼のことを当初そのまま”ベートーベン”と呼んでいました。

肖像画の”ベートーベン”の髪はふさふさですが、残念ながら”ウラノ先生”は限りなく”磯野波平”に近い状態で、両サイドに申し訳程度に残っている頭髪を無理やり集めて後ろで縛って辛うじて”音楽家”としての体裁を保っていました。

僕たち悪ガキ達の間で”ウラノ先生”はいつしか”ベートーベン”から”ハゲトーベン”へと変わって行きました。酷い悪ガキ達ですね・・・”ウラノ先生”・・・ごめんなさい・・・

すみません・・・”ベートーベン”で”ウラノ先生”を思い出してしまいました・・・

話を戻しましょう・・・

クラシック音楽は調(Key)自体に純然たる意味を持っているので表記する慣例になっていますが、ロック、ポップスの世界では調(Key)にそこまでの意味合いはないのですが、敢えてやると「ザ・ビートルズ イエスタデイ へ長調」とか「イーグルス ホテル・カリフォルニア ロ短調」となります。正直かなり違和感がありますね・・・いらないですね・・・

余談ですが、ポール・マッカートニーがイエスタデイを歌う時はたいがいベースでなくギターを弾きますが、昔から調(Key)はへ長調(F-Major)なのにギターのポジションはト長調(G-Major)で弾いているのです。つまりギター自体のチューニングを1音下げてギターで演奏しやすいト長調(G-Major)で弾いているのです。以外と知られていない事実でした。
ポール・マッカートニー

音の名前は英語だと「C、D、E、F、G、A、B、C」です。イギリス、アメリカを中心に発展したロック、ポップスの世界ではやはりこの英語を使うのが普通です。
 
ドイツ語だと書き方はほぼ英語と同じですが「C(ツェー)、D(デー)、E(エー)、F(エフ)、G(ゲー)、A(アー)、H(ハー)、C(ツェー)」と発音が異なる音があります。ヨーロッパに発祥した伝統的なクラシック音楽の世界はこのドイツ語を使います。
 
何故日本では一般的にイタリア語が流通しているかというと、単に「言いやすいから」だと推測されます。
鍵盤で考える

音の高い、低いの最も細かい単位を”半音”と言います。
 
ある音を”半音高くする”ときに #(シャープ)、”半音低くする”ときに♭(フラット)、”元の音に戻す”ときに♮(ナチュラル)という記号を使います。この「シャープ」「フラット」「ナチュラル」という言葉は英語です。
シャープ、フラット、ナチュラル

僕も今まで全く気にしませんでしたが、みんな平気で「ドのシャープ」とか「レのフラット」とか言っています。よく考えたらこれは「イタリア語と英語のチャンポン」なわけで厳密に言うならば変なのです。「Cシャープ」「Dフラット」なら英語で統一されているから大丈夫です。
チャンポン

ならば、イタリア語で「シャープ」「フラット」は何て言うのだろう?

恥ずかしながら僕も知りませんでした・・・
 
と言うわけで、調べました!
 
イタリア語で#は「diesis(ディエージス)」♭は「bemolle(べモッレ)」というのです!
 
だからイタリア語で統一するなら「ドのシャープ」は「ド・ディエージス」、「レのフラット」は「レ・べモッレ」と本来は言うべきなのです。
 
これが何故一般に普及しなかったかと言うと、僕の推測ですが「日本人にとって発音しにくい」からだったと思います。
 
とは言えども、堅苦しい事を言わずに意味が伝われば良いのだから、これからも日本では「ドのシャープ」のようなチャンポン言葉が使われ続けることでしょう・・・


今回は途中少し脱線しましたが、真面目に音楽の話をさせていただきました。(サトーB)