博士の異常な愛情
今回は古い映画を紹介させていただきます。

以前から気になっていた作品ですが、改めて知人に薦められて最近観ました。

名匠スタンリー・キューブリック監督(1928~1999)の1964年の作品です。
「2001年宇宙の旅」「時計仕掛けのオレンジ」「シャイニング」などをはじめとする革新的で芸術性の高い数々の名作を世に送り出したスタンリー・キューブリック監督は現在でも世界中の映画人からリスペクトされています。
スタンリー・キューブリック監督

キューブリック監督の作品はほとんど観ていますが何故かこの作品だけは観ていませんでした。

一般には「博士の異常な愛情」で通っていますが、正確には「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」という異常に長いタイトルの映画です。

簡単にストーリーを言うと、東西冷戦下のとあるアメリカ空軍基地の司令官の気が触れてしまいソ連に核攻撃を仕掛けてします。アメリカ政府は懸命にその核攻撃を阻止しようとしますが、有事の際のために自らが構築したシステムに翻弄され結局核爆弾はソ連に投下されてしまいます。その報復でソ連は「皆殺し装置」を作動させてしまい人類は滅亡に向かう・・・こんな話です。

キューブリック監督が大真面目に作った「ブラックコメディ」です。
ジョージ・C・スコット

往年の名優、ジョージ・C・スコットがアメリカの将軍を熱演しています。
圧倒的な演技力で観る側をどんどん引き込んでいきます。
ピーター・セラーズ

そして、この作品はこの人に尽きます!

① 気の触れたアメリカ空軍基地の司令官を説得してソ連への核攻撃を止めさせようとする、たまたまそこに派遣されていたイギリス海軍の大佐
② アメリカ大統領科学顧問の科学者
③ アメリカ大統領

この三役を一人でこなしているのが、ピーター・セラーズです。

そうです・・・ピーター・セラーズは「ピンクパンサー」の“クルーゾー警部”で有名なイギリス人の俳優です。

最初は気が付きませんでしたが「もしや・・・」と思い調べたら一人三役でした!
しかも、それぞれが存在感ありまくりの重要な役どころ・・・

月並みの表現で申し訳ありませんが、見事としか良いようがない演技です。

特に大統領役の時のジョージ・C・スコットとのやり取りは思わずニンマリしてしまうほど痛快でした。

このピーター・セラーズだけでもこの作品は観る価値がありますが、映画史の中でも傑作と評価が高い作品なので自信を持ってお薦めします!(サトーB)